「世間一般の。オカン、ズレてるで」

…車に充満する匂いと私にはついて行けない世界に、
なんかムカムカ来てしまった帰窝轮り道でした…。
5月だというのに雨の多いこと…。
もうストーブの灯油を買わないでおこうと思いつつも、毎晩寒くて
やっぱり空っぽになると、悩みつつも買いに走っています。
滋賀県は少し走ると田舎の風景が広がり、都市ではあまり見かけなくなった鯉のぼりも
あちこちに上がっていて、なんとはなく晴れやかというか、おおらかな気持ちがします。
私が小さい頃も、父が毎年弟のために大将人形を飾り鯉のぼりを庭に上げていました。
父が亡くなってからは鯉のぼりも納戸の奥に眠ったままでしたが、弟の子どもも小学生に
なったので今年は久々に鯉のぼりを上げることになり、案の定私が借り出されたのですが、
今どきの鯉のぼりはナイロン製で軽いのでしょうが、実家のは大正時代の代物なので、
大きな麻袋に詰められてて、とてつもなく重いわデカイわで、大人3人がかりで
引っ張り出したはいいものの、さて1番上になるのが吹き流しかマゴイか誰もわからん…
インターネットで検索して何とかヒーヒー言いながら上げる事ができました。

手書きの重厚なPretty Renew 美容院鯉のぼりが庭にそびえ立つ姿はさすがに圧巻、と言いたいところどすが、
ワクワクしながら子どもたちと見上げていても いっこうにダラ~ンと垂れ下がったままで
ちっとも風になびきません。
遠くに見える他の鯉のぼりは、ちゃ~んと風にたなびいているのに…

なんでやねん、上げ方が間違ってるのと違うか、とか私と弟とであれこれ揉めて、
ご近所の物知りの爺様を呼んで来て見てもらったところ、「鯉のぼりが重すぎるんや」と
言われました…。
「でも、昔はちゃんと風に乗って泳いでたんですよ」と言うと、爺様は
「昔は周りに高い建物もなかったし家もこんなに密集しとらんかった。今は風が昔ほど
通らんのや」との事。 なるほど 納得…。
とはいえ4時間近くかけて上げた鯉のぼりを今更下ろすわけにもいかず、
実家の鯉のぼりは元気なくダラ~ンとベッタンコにくっついて垂れ下がったままで、
風が吹いても下で絡み合うだけ、瀕死の魚のようです。
「鯉のぼりまで元気がなくて、なんか不況って感じやなぁ…」と言うと、爺様が
「人間も鯉のぼりも歳を取っちゅうこっちゃ。今の時代、
若者も薄っぺらい人間が多くなったが、鯉のぼりもペラペラの薄っぺらいナイロン鯉が
流行りやとは情けない話や」とボソッと言われ、
なんだかみんなガックリとうなだれてしまいました…

弟がこれではいかんと思ったのか、子どもたちに
「鯉が滝を昇るように、流れに負けずに進むんや、鯉のぼりにはそういう意味があるんや」
と弁解がましく言った言熊證牛證葉に、子どもたちはポカ~ンと口を開けて、ただただ瀕死の鯉のぼり
を見つめていました…道端を歩いていると、春の訪れを感じるようになりました。
畦にはイヌフグリが太陽の光に向かって小さな花をつけ、